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お役立ちドクターズコラム

第4回 『予防とメインテナンスの必要性』                                   歯科医師 佃文蔵

副院長 西海敏孝

 皆さん、最後に歯医者を受診したのは、いつですか?

 「別に痛いところもないし、ずっと行ってないよ」という方、要注意です!気付かないうちに口の中の崩壊が進んでいるかもしれません。歯を失う原因の第一である歯周病は、症状なく進行していきます。歯が痛い、グラグラしてきたと気付いたときにはもう遅く、歯を抜くしかない状態ということもあります。

 そうなる前に早めに疾患を発見・治療し、再び悪くならないようにしていくことが重要です。「歯医者は何回も治療がかかるから・・・」と思われているかもしれませんが、一度きっちり治療を行い、定期的にメインテナンスをしていれば、次に治療を行うときは比較的軽度のもので済みます。

 もちろん毎日の歯磨きが虫歯や歯周病を予防するためには重要です。しかし、自分では磨ききれない汚れ「歯垢」がどうしても残ってしまいます。そして、歯に付着した歯垢は固まり、通常の歯ブラシではとれない汚れ「歯石」となってしまいます。厄介なことにこの歯石はさらに新たな歯垢が付着する足場となり、歯周病を悪化させていきます。そうならないためにも、歯科医院で定期的に歯石を除去する必要があります。

 また、虫歯も早めの治療が吉です。虫歯が進行するほどに当然ながら削らなければならない歯の部分が増え、歯にダメージを与えることになります。特に虫歯が神経に達するようなものであれば、その神経はとらなければいけません。神経を失った歯はもろくなるため、神経をとる前に比べて割れやすくなったりします。 個人差はありますが、通常3箇月~半年に1回、メインテナンスで口の中を検査し、歯石除去を行えば歯周病の進行を抑えることができ、また虫歯を早めに見つけることに繋がります。

 メインテナンスを定期的に行っている人は、行っていない人に比べて80歳になったときに残っている歯の本数が2~3倍多いというデータもあります。いつまでも自分の歯で食事ができたら良いですよね!自分の口の中は大丈夫?と思われた方は、一度検診に来てみてはいかがでしょうか?

第3回 『あっ!今、食いしばっていませんか?』                                副院長 山本寛樹

副院長 西海敏孝

 TCHという言葉をご存知でしょうか?Tooth Contacting Habit(歯列接触癖)の略で、上下の歯を常に持続的に接触させる癖のことです。噛みしめ・呑気(どんき)症候群という名前でも知られています。

 要は食いしばりのように噛みしめる時間が長いことでおこる、体の不具合のことを示しています。(体です。口だけの問題ではないのです!)なんだか噛むことや食いしばることが、いけないことのように聞こえますね。食いしばることは決して異常ではないのですが、実は人はリラックスしている状態のとき、歯は接触しておらず、会話や食事の際に接触する時間を含めても1日20分程度が正常であると言われているのです。ところが、力仕事や緊張を強いる作業や考え事、集中力を高めたいときなど状況により、人はすぐに食いしばります。それが段々癖となり、先ほどの時間を優に超える状態が日々続くと、それは『過ぎる』状態となるわけです。

 噛むことは、歯どうしがただ動くのではありません。歯を支えている顎、その顎を支えて動かしている筋肉、それら筋肉に連動する筋肉などなど、全身が関わる運動です。噛みしめは全身に影響を及ぼし得るのですが、顎、顔面領域に限ってみても、歯の磨り減りや、歯の脇の楔状の穴、歯茎のやせ、知覚過敏、顎関節症などに関わっていると言われています。癖や症候群とは人が気がつかないうちに、あるいは気付いていたとしても特に気にせず行っている習慣的な行動のことですから、実はすでに『過ぎる』状態になっているにも関わらず、気が付かないまま過ごしているとか、違和感を持ちながら不定愁訴として片付けてしまっているかもしれません。ちなみに歯科では、無意識の歯の接触を3つに分類しています。クレンチング(強く噛みしめること)、グライディング(ギシギシと横にこすれ合わせること)、タッピング(カチカチと噛み合せること)、まとめてブラキシズムとも呼ばれています。

 私たちも顔面や口腔内の状態から疑いを持ち、推測していくことが多いのですが、特に音がしない噛みしめはやはり自覚症状もなく、その疑いのお話をさせていただいても、なかなかご理解いただけないことが多いのも現実です。就寝中などは特にわからないことの方が多いはずですから、まずは日中、ふとした時に歯を接触させていないか、確認してみることをお勧めします。もし、気が付いたとしたら、是非わざと接触させないように心がけてください。そうすることで、無意識下(夜間や就寝中)の接触も軽減していく可能性も出てきます。もちろん、ご自身ではなかなかコントロールできないとか、実際にどうなのか不安であれば、状況に応じて指導やマウスピースの作成を行っておりますので、思い当たることが少しでもあれば、まずは相談していただきたいです。

 最後にもう一度

 あっ!今、食いしばっていませんか?

第2回 『30歳以上の日本人の8割が歯周病!?』                              歯科医師 西海敏孝

副院長 西海敏孝

 歯周病は老化によるもの?

 加齢と共に歯を失う人が増えています。これは老化によるものでしょうか。また世間的には、生まれつき歯が強い、弱い、という声を聴くこともありますが、「歯の失いやすさ」は生まれつき決まっているものなのでしょうか。

 歯を失う原因の第一位は、歯周病です。

 そして歯周病が進む一番の原因は、実は歯の汚れ(プラーク)の中に潜む細菌や、細菌の出す毒素が原因なのです。歯磨きがしっかり行われていないとプラークが歯に蓄積してしまいますが、歯と歯茎の間に蓄積するとプラークの中の細菌によって歯茎に炎症が起きてしまいます。その炎症が進むと、歯を支えている部分である骨(歯槽骨)が溶かされてしまい、この状態になるといわゆる「歯周病」ということになります。痛みがないことが多いので、そのまま放置してしまうケースも少なくありません。

 厚生労働省の歯科疾患実態調査(平成23年)によれば、20~24歳・25~29歳での歯周病罹患率が10%強であるのに対し、30代になると20%を超えます。40歳代以降は徐々に罹患率が高くなり、65~69歳での罹患率は約50%にも及びます。

 「30歳以上の日本人の80%が歯周病」「歯周病は国民病」とも言われるほど、歯周病は日本人に多い病気です。30代以降に増える傾向があるため、30代からは特に注意していかなければならないということですね。

 歯周病を予防するためには日々のご自身の歯磨きで、どれだけしっかり汚れを落とせているか(プラークコントロール、セルフケア)と、定期的な歯石除去などのプロフェッショナルケアが重要です。毎日歯磨きをしていても、自分では落としきれない汚れが溜まってしまいます。この磨き残しが歯周病の原因となってしまうため、セルフケアに加えて医師や歯科衛生士によるプロのクリーニングが必要というわけです。

 近年では、歯周病はただ歯を失う病気のみにとどまらず、全身との関わりも示唆されています。日本臨床歯周病学会の発表では、狭心症・心筋梗塞といった心臓疾患、脳梗塞、糖尿病、他・・・。女性の場合は、低体重児早産などにもつながるとされています。怖い話ですね。

 心配になられた方、気になられた方は、是非一度、検査を受けられてみてはいかがでしょうか?

第1回 『悪戦苦闘』                                              院長 小林讓治

院長 小林讓治

 せいぶ歯科医院を開業して、今年の3月で丸34年になりました。当時、せいぶ歯科医院のあるビルの周りには水田が沢山あって、田植えの時期にはカエルがゲロゲロとうるさかったものです。そしてアルパークもなくて、見渡すとオートキパチンコ店、サンプラザが何もさえぎるものがなく、直ぐに見えました。

 近くに歯科医院もなく、開業当初からいきなり初診の患者さんが毎日何十人と来院されました。広島大学歯学部を卒業後、同付属病院の第一補綴顎教室に助手として在籍し、歯科の被せや入れ歯の臨床を勉強後、今の場所にて開業いたしましたが、臨床経験の不足と多種多様の症例に、毎日悪戦苦闘いたしました。全身のうちの高が「口」だけの治療と、高をくくっていた自分の認識不足を改めて思い知らされました。毎日思うようにいかない診療にストレスが溜まり、おまけに緊張感と診療時間の延長により一時体調を崩したこともありました。

 そこで自分の勉強不足を痛感し、休日や、時には診療日を休診してまで講習会に参加するようになりました。広島では、なかなか講習会が開かれることが少ないので、東京、大阪、博多と、色々な講習会に参加しました。特に東京では、やはり多様な講習会が開かれることが多く、そこで知り合った同じ悩みを持つ仲間と知り合い、講習会の後は色々な情報を交換してまいりました。特に当時は、インプラントに早くから関心を持って、失った歯に代わる物としてどうしても必要不可欠であると確信して、仲間と一緒に研修会に参加いたしました。インプラントに関しての師匠である熊本の中村社綱先生のもとに、1年間の間で24日講習会に参加し、歯周、インプラント治療の基礎を研修後、1年ごとにシンガポール、フランス、スイス、ポルトガル、ハワイ、韓国等の海外研修にも参加し、インプラント治療の為の造骨方法も習得いたしました。また、大学の友人である高田隆歯学部教授の紹介で、アメリカ、ミシガン州のミシガン大学にて、日本では不可能な献体による研修を2度受けてまいりました。その後、神奈川の鶴見大学歯学部のインプラント科で、5年間の研修生として非常勤で通学し講習会に参加、オペ見で研修を積み、2010年2月に日本口腔インプラント学会の認定医となりました。そのほか、東京の林陽春先生主催の講習会に参加させて頂き、外科的侵襲の少ないインプラント手術技術を研修いたしました。現在は、症例により5社の製品を使い分けております。尚、インプラント治療の診断には欠かせない歯科用CTも7年前から導入し、安全で確実な治療方法を確立しております。

CT導入によって今までの歯科用レントゲンでは判り難かった診断を3Dで診て、インプラント治療のみならず歯周治療(歯の周りの骨欠損の状態を診断)、歯内治療(神経の数、歯根の形態、歯の破折、根尖膿胞の大きさの診断)、親知らずと下顎の太い神経や血管との近接状態の診断、歯性上顎洞炎(上顎の歯の根っこの病気が原因による副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症の診断)、顎関節症の下顎頭の変形の有無の診断等、様々なことがより明確にできるようになりました。

 歯周病の治療に関しては、博多の船越栄治先生の元で研修をさせて頂きました。そこで学んだことにより、診断に対して治療方法の選択も変わってきました。

骨造成や歯周再生治療の必要性が生じてくることもあります。
 せいぶ歯科医院では、できるだけ歯の保存に努めるために、歯周治療、かみ合わせの治療を行い、その後も定期的なメンテナンスによる予防を行っております。しかしながら、CT撮影による診断の結果、その歯を残すことによってかえって隣在歯に悪影響を及ぼすことがあるため、やむなく抜歯せざるを得ない場合があります。ですから、できるだけ手遅れにならないうちに、CTによる診断と適切な処置を早めに講じることをお勧めいたします。

 一生自分の歯で噛めるようにする為には、毎日のご自身のブラッシングと歯科医院による治療と予防、その両方が必要です。これからは高齢化社会、いつまでも自分の歯で美味しく食べて健康で長生きしたいものです。せいぶ歯科医院では、その一助を担う為に、日々研鑽してまいる所存です。